Antonio Sanchez / Birdman (Original Motion Picture Soundtrack)
1.Get Ready
2.Dirty Walk
3.Just Chatting
4.Waiting for What?
5.Semi Comfortable in 3
6.Strut, Pt. 1
7.Doors and Distance
8.Night Chatter
9.Almost Human
10.Schizo
11.Internal War
12.Kinda Messy
13.Strut, Pt. 2
14.Claustrophobia
15.Fire Trail
16.The Anxious Battle for Sanity
17.I. Andante Comodo
18.II. Andante Cantabile
19.Ich Bin der Welt Abhanden Gekommen
20.Passacaille (Tres Large)
21.Prologue: Chorus Of Exiled Palestinians
22.II. Allegro Molto
第87回アカデミー賞作品賞等を受賞した「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のサントラです。
音楽はPat Methenyのバンドでお馴染みのドラマー、Antonio Sanchezが担当し、
劇中の音楽は彼のソロドラム演奏でほぼ構成されています。
監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(なかなか覚えづらい・・)とは同じメキシコ出身で、
以前にライブを観て衝撃を受けたと語っており、
Antonio Sanchez自身も、ドラムのみのサントラは前例も無かった為、
不安だったと語っていました。
また劇中のクレジットでも"Additional Drummer"として、
Brian Bladeの名前が確認され、
M7の”Doors and Distance”という曲で使われているそうです。
また本作では劇中で一瞬流れる
ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」が収録されていないのが残念です。
今更ですが、「映画館の音響で聴きたかったな・・」と少し後悔しています。
Charlie Haden / Jim Hall
1. Bemsha Swing
2. First Song
3. Turnaround
4. Body & Soul
5. Down From Antigua
6. Skylark
7. Big Blues
8. In The Moment
Label; Inpulse, B002176502
Live in Montreal International Jazz Festival on July 2, 1990
職人のような2人によるモントリオール・ジャズ・フェスティバルでのデュオ・ライブ作品がインパルスからリリースです。
ライナーには二人とそれぞれデュオで共演歴もあるPat Methenyのコメントがあり、二人を「自分のヒーローだ」と述べています。
Jim Hallはほんとに様々なミュージシャンとのデュオ作を残しており、
ベーシストとしては何と言ってもRon Carterとのデュオ作が特に挙げられますが、
本作もとにかく聴き応えがあります。
デュオは様々な制約もありますが、とても自由な表現が可能であり、その演奏者の個性が一番出やすいと思います。
特にM5はJim Hallの"Something Special"に収録されているオリジナル曲ですが、
彼のとても自由なコード表現が堪能でき、
M4の”Body & Soul”、M6の"Skylark"はもう何百回も演奏してきた事と思います。
また、Jim Hallは2014年12月10日に、Charlie Hadenは2014年7月11日に惜しくも亡くなってしまいましたが、これから先もこういった形で彼らの演奏が聴けると嬉しいですね。
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Jazz Guitar Book Vol.11 / In A Sentimental Mood
ジャズギター・ブック (Vol.11) Shinko music mook (2006/10/18) 不明 商品詳細を見る |
ジャズギターブック Vol.11から、
田辺充邦氏のソロギター講座を取り上げてみました。
田辺氏はあまり詳しくないですが、別名”バーニー”と呼ばれているそうで、
一度ビッグバンドで演奏しているのを観た時も、”バーニー”と紹介されていました(笑)
In A Sentimental MoodはDuke Ellingtonの有名な曲で、
演奏ではJohn Coltraneとのインパルスから出ているイントロが有名ですね↓
高内春彦氏の"Jazz Guitar Concept"では作曲者にそれぞれ焦点をあて、
その中でDuke Ellingtonも含まれていますので、一度読んでみると良いかもしれません。
さて田辺氏のソロギター講座ですが、
ページ数は4ページ程と少ないですが、
内容は非常に詰まっており(この頃のジャズギターブックは非常に内容が濃かった気がします)、
例えばイントロで使うFのメジャーペンタトニックラインをカウンターポイントで演奏する例等、
アイデアがたくさん詰まっています。
今回はこれを基にソロ演奏してみました↓
しかし、ギター1本で曲を聴かせるのは非常に難しいですねw
Cluster Voicings Practice on "Jazz Guitar Chordal Concept" by Peter O'Mara
ジャズ・ギター・コーダル・コンセプト (2008/01/09) Peter O’Mara 商品詳細を見る |
Peter O'Mara著の"Jazz Guitar Chordal Concept"から、久々にCluster Voicingを取り上げてみました。
コードに対するヴォキャブラリーが乏しいと、トップノートの流れを汲み取らないで、
取って付けたような、前後の流れを無視した展開になりがちだと思います。
その為、コードをスケールに沿って上昇したり、下降したりする練習は
前後の繋がりを意識する上でも非常に良い練習になりますね!
今回はクラスターを使ったエクササイズですが、
クラスターの場合は、その名の通り2つの音が隣り合っていないといけない為、
3音を使う際に、ギターだと上と真ん中の弦、もしくは下と真ん中の弦を固定しなければならない為、動かせるのは一つの弦のみとなります。
今回は4,3,2弦を使い、3,2弦をクラスターにし、4弦をそれぞれ動かしてみました。
コードの構成音にも注目して、どの機能を有しているのかも意識すると
なお実践的ですね。
また、同じ構成音を他の弦で弾くだけで全然違った印象になるのは
ギターという楽器ならではでしょうか。
山中千尋 / Somethin' Blue
1. Somethin' Blue
2. Orleans
4. Un Poco Loco
5. Funiculi Funicula
6. A Secret Code
7. Pinhole Camera
8. For Real
9. On The Shore
10. You're A Fool, Aren't You
11. Go Go Go
山中千尋(p)
Benny Benack III(tp)
Jaleel Shaw(sax)
Lage Lund(g)
Yasushi Nakamura(b)
Kendrick Scott(ds)
Mark Whitfield Jr.(ds on 11)
Label; Blue Note, UCCQ1016
Recorded April 19-22, 2014
澤野工房、Verve、そして最新作はBlue Noteからのリリースとなります。
個人的にはLage Lundが凄い気になっていたのですが、他にもKendrick ScottやJaleel Shaw等、気心の知れたメンバーが参加しており、M11ではMark Whitfieldの息子?が参加しています。
全体的に見ると、50年代から60年代のBlue Note全盛期のような雰囲気で、古き良きジャズを現代風にアレンジした作品に仕上がっています。
また、Lage Lundが全面的にフィーチャーされているのがとてもうれしい限りです。
M3,4,5以外はすべて自信のオリジナルとなっており、
M3のHerbie Hancock曲の"I Have A Dream"は、個人的にはMike Morenoの演奏が凄い好きで、よく聴いてましたが、Lage Lundもいい味出しています。
M5はイタリアのトラディショナル曲ですが、こういった曲を突っ込んでくる所が山中千尋らしい感じがしますね。
レコーディング中はどんな表情でみんな演奏していたのだろうと、ちょっと想像してしまいます。
(そういえば以前ライブを見たときは、演奏の途中で「ゲゲゲの鬼太郎」のテーマ曲を入れてきたり、いい意味で変わってました。)
また、Lageの日本語表記が「ラゲ」になっていて、ラージュ→ラーゲ→ラゲとどんどん変化していきます(英語の三段活用みたいです)。
全体的に凄い聴きやくオススメです!
サムシン・ブルー (2014/07/16) 山中千尋 商品詳細を見る |
Arpeggio Study on "Giant Steps"
Melodic Improvising For Guitar: Developing Motivic Ideas Through Chord Changes (Mel Bay Presents) (2005/07/12) Bruce Saunders 商品詳細を見る |
前回もご紹介したBruce Saundersの教則本です。
これ個人的にはかなり気に入っています。
今回はこの中からアルペジオを用いた練習法をご紹介します。
Kurt Rosenwinkelもセミナーで紹介していたパターンですが、
アルペジオを上がって下がる、、これだけなんですが
意外とすぐに出来ない・・
結局は指板上の音がちゃんと見えていない証拠なんですね。
まずは一つのキーで練習します。
以下はCキーでのパターンです。
次に二つのキーを用いた練習です。
以下はCとEbのキーを交互に繰り返します。
Ebのキーというのは、
つまりサブドミナントマイナーになりますので、
オルタードとしてのリックとしても効果的だと思います。
最後にJohn Coltraneの"Giant Steps"を用いた練習です。
この曲は3つのキー(B, G, Eb)を目紛しく行き来する曲で、
所謂3トニックシステムというやつですが、
音の繫がりとか、指板の構造を把握するには
もの凄く良い題材ですね。
他にもスターティングノートをずらしたりすれば、
より音の関係性を理解できるようになると思います。
この本はオススメです!!