Talking About Music

音楽について感じたこと、考えたことを綴っています

Bert Ligon / Connecting Chords with Linear Harmony

Bert Ligon : Connecting Chords with Linear Harmony

Amazonのレビューで結構評価が高い本書。

著者のBert Ligonは南カリフォルニア大学(USC)で教鞭を執っているギタリストで、本書を含め“Jazz Theory Resources Vol. 1 & 2"と“Comprehensive Technique for the Jazz Musician"の3冊の本を出しています。

巷にあるツーファイブ・フレーズ集みたいなものの類は、1人の著者によって考えられたフレーズが大半で、正直実践で使うには少しカッコ悪いようなものが殆どですが、本書の場合は第一線で活躍した数々の一流ミュージシャンの、それも膨大な譜例が収録されていて、後半はメロディックなラインを構築するためのエクササイズが収録されています。

さて本書の特徴は、まずビバップを研究するにあたり、そのラインをOutlineとして3種類にカテゴライズしたことです。

まず

Outline No.1は、Ⅱ度マイナーがアルペジオではなくスケール的(リニア)に上昇、下降するラインです。

次に

Outline No.2は、Ⅱ度マイナーがアルペジオで上昇するラインです(本書では、セロニアス・モンクの名曲"Round Midnight"のテーマ最初のメロディーにちなんで"Round Midnight" Outlineと呼んでいます。)

最後の

Outline No.3は、Ⅱ度マイナーがアルペジオで下降するラインです。

各譜例にはそれぞれアナライズもされていて、こういうのをまとめるのってスゴい大変だろーなって思ってしまいました。

あと贅沢を言うと、出典として具体的なアルバム、曲の記載があったら凄い嬉しかったですが、アーティスト別の索引としては、巻末に収録されてます。

それとこういうのって、毎日コツコツ続けていけばいいのですが、この「毎日続ける」っていうのがなかなか大変なんですよね(汗)。

ちょっと今回は力を入れまして(笑)、一日一個を目標に、本書に収録されている譜例をそれぞれアップして、コンプリート出来たらと思います(アーティストごとの譜例だけで257個あるので、一年以内には終わりそうですが・・)。