Talking About Music

音楽について感じたこと、考えたことを綴っています

Jesse Van Ruller / Here and There

here and there

1.The Best Things In Life Are Free

2.Christina

3.Bye, Bye Baby

4.Subconscious-Lee

5.Prelude To A Kiss

6.Debits And Credits

7.Everything I Love

8.In Walked Bud

9.Ballad Of The Sad Young Men

10.Cedar's Blues

Jesse van Ruller (g)

David Hazeltine (p)

Nat Reeves (b)

Joe Farnsworth (ds)

Frans van Geest (b)

Willie Jones III (ds)

Label; Criss Cross, CRISS1217CD

Recorded January 17, 2001 & October 28, 2001 in Brooklyn, NY, USA & Monster, The Netherlands by Max Bolleman

オランダを代表するギタリスト、ジェシ・ヴァン・ルーラーです。

彼はもう説明もいらないと思いますが、1995年のセロニアス・モンクコンペティションにて、初めて設けられたギター部門の初代ウィナーです。

ちなみにコンペの少し前に、同じくオランダの歌手でありブラッド・メルドーの奥さんでもあるフルーリーンのリーダ作"Meant To Be"にゲスト参加し、初めてのレコーディングを経験しています。

また、モンク・コンペの出場も彼女が薦めたものだったと思います。

そして、モンク・コンペの為にアメリカにやってきたジェシは、そこでカート・ローゼンウィンケルに会い、一緒にセッションしたそうで、その時に演奏した"I'll Be Seeing You"をカートがアップテンポでやっていたのにスゴい新鮮味を感じたらしく、ジェシのデビュー作"European Quintet"でも同曲をアップテンポで演奏していますね。

クリスクロスからは計3枚のリーダー作をリリースしており、本作はその第1作目となります。

さて本作ですが、M6のオリジナル曲以外は全てスタンダードで構成されています。

トリオ形式と、ピアノのデヴィッド・ヘイゼルタインを加えたカルテット形式を使い分けて録音していて、「ジャズギターって良いな」と改めて感じさせてくれるストレートな作品です。

また選曲も素晴らしく、M5の"Prelude To A Kiss"は、演奏しなれているだけあって見事なイントロを披露してくれます。

今回は、ハンク・モブレーの演奏でも有名なM1の"The Best Things In Life Are Free"のテーマ後のカデンツァ部分を採譜しました↓

3度のインターヴァルからクロマチック、オーギュメントに続く挟み込みアプローチと、ほんとジャズを感じさせる綺麗なラインですね。